【初心者でもOK】確定申告が1ヶ月で完了!事前準備→申告・納税の流れを解説

【初心者でもOK】確定申告が1ヶ月で完了!事前準備→申告・納税の流れを解説
目次

はじめに

 確定申告は「後でやろう」と先延ばしになりやすく、気づくと期限が迫って焦りがちです。さらに、確定申告時期を過ぎてから検索すると「今さら何をすればいい?」と手が止まりやすくなります。

 本記事では、個人事業主・副業会社員が1ヶ月で確定申告を終わらせるための作業を分解して説明します。

1ヶ月で終えるための作業工程の全体像

 確定申告を1ヶ月で完了させるためには、全体像を把握することが重要です。事前に作業の全体像を把握し、何をいつまでにやるかを先に決めると、途中で手が止まりにくくなります。

作業工程

  • 資料収集・整理(1週間)
  • 売上・経費の入力および決算書等の作成(1~2週間)
  • 各種所得控除・税額控除の把握・集計(1週間)
  • 申告書の作成(1~3日)
  • 申告書の提出及び税金納付(1日)

資料収集・整理

作業目安:1週間
 確定申告は多くの資料が必要となります。資料が揃っていないと入力・集計作業が進まず、資料が整理されていないと資料を探す時間とストレスが余計に生じます。資料の収集と整理という事前準備が非常に重要となります。

収集すべき資料

給与に関する資料

  • 源泉徴収票

個人事業に関する資料

  • 入出金関連資料:現金出納帳、通帳など
  • 売上関連資料:契約書、売上請求書、支払通知書、支払調書、入金記録など
  • 経費関連資料:レシート、領収書、クレカ明細、支払請求書など
  • 借入金資料:返済予定表、金銭消費貸借契約書など
  • その他事業に関連する資料

所得控除・税額控除に関する資料

  • 扶養対象者の年収・生年月日等の情報
  • 医療費の領収書
  • 社会保険料の支払額がわかる資料(国民健康保険の支払明細、国民年金の控除証明書など)
  • 小規模企業共済やiDeCoの掛金控除証明書
  • 生命保険料・地震保険料控除証明書
  • 寄付金控除証明書(ふるさと納税含む※)
  • 住宅ローン控除関連資料(住宅借入金等特別控除申告書及び年末残高証明書)

※ふるさと納税をする際にワンストップ特例を選択した場合であっても、確定申告時には記載する必要があります。

その他収入に係る資料

  • 株取引やFX取引:年間取引報告書など
  • 暗号資産(仮想通貨)取引:取引履歴や年間取引報告書など
  • 年金:年金所得に係る源泉徴収票
  • 保険金:支払通知書など
  • その他:収入に関連する資料など

電子申告に必要な情報など

  • 利用者識別番号(ID)
  • 暗証番号(PW)
  • マイナンバーカード

※マイナンバーカードでe-Taxの利用開始をした場合、暗証番号(PW)は発行されません。マイナンバーカードと読み取り機器(スマホ等)、マイナンバーカードのパスワードをご準備ください。

売上・経費の入力及び決算書等の作成(会計ソフトへの入力)

作業目安:1~2週間
 収集・整理した資料を基に売上と経費を会計ソフトへ入力します。当年中の事業に関連する入出金はすべて会計ソフトへ入力し、1年間の利益を正確に計算します。

入力手順・チェック項目

  1. 1年間の入出金について適切な勘定科目を利用して仕訳を入力します。
  2. 12月31日までに発生した売上・経費のうち入出金が翌年になるものは、当年の売上・経費として入力をします。
  3. 固定資産がある場合は減価償却費を計上します。
  4. 事業用と私用の両方で使用している経費については家事按分の処理を行います。
  • 貸借対照表項目について、12月31日時点の実際の金額と帳簿上の金額が一致するかチェックします。
  • 青色決算書または収支内訳書を作成し、チェックします。

各種所得控除・税額控除の把握・集計

作業目安:1週間
 自身が適用できる所得控除・税額控除について把握し、必要に応じて各種集計をします。

所得控除

 所得控除とは個人の事情を考慮して所得税や住民税の負担を減少させる制度です。ご自身が適用できるものを把握し、必要に応じて集計をします。
 下記内容は記事執筆時点(2025年12月)の内容です。
 要件や控除額等の詳細については各控除のリンクから確認してください。

スクロールできます
控除名概要リンク
雑損控除災害・盗難・横領によって
損害を受けた場合の控除
国税庁HP
医療費控除自身または家族の医療費を
支払った場合の控除
国税庁HP
社会保険料控除自身または家族の社会保険料を
支払った場合の控除
国税庁HP
小規模企業共済等
掛金控除
小規模企業共済やiDeCoなどの
掛金を支払った場合の控除
国税庁HP
生命保険料控除生命保険料・介護保険料・個人年金
保険料を支払った場合の控除
国税庁HP
地震保険料控除自身が地震保険料等を
支払った場合の控除
国税庁HP
寄付金控除一定の団体に対して特定寄付金を
支出した場合の控除
国税庁HP
障害者控除自身または家族が一定の障害者に
該当する場合の控除
国税庁HP
寡婦控除寡婦に該当する場合の控除
(夫と離婚等し、所得が一定金額以下)
国税庁HP
ひとり親控除ひとり親に該当する場合の控除
(所定の要件に該当するひとり親)
国税庁HP
勤労学生控除自身が勤労学生に該当する場合の控除
(所定の要件に該当する学生)
国税庁HP
配偶者控除一定所得以下の配偶者を
有する場合の控除
国税庁HP
配偶者特別控除一定所得以下の配偶者を
有する場合の控除
国税庁HP
扶養控除一定所得以下の16歳以上の親族を
有する場合の控除
国税庁HP
特定親族特別控除一定所得以下の19歳~22歳の親族を
有する場合の控除
国税庁HP
基礎控除所得が一定金額以下の
場合の控除
国税庁HP

集計が必要なもの

スクロールできます
所得控除集計内容
雑損控除損害額を集計
医療費控除医療費の領収書等を人別・医療機関別・内容別に集計
社会保険料控除個人で支払った社会保険料(国保・国民年金等)を集計
小規模企業共済等掛金控除対象となる掛金の支払額を集計
生命保険料控除支払った生命保険料の金額を区分別に集計
地震保険料控除支払った地震保険料の金額を集計
寄付金控除支払った特定寄付金の額を集計

税額控除

 税額控除とは、所定の計算方法により算出された額を所得税額・住民税額から減額することができる制度です。
 要件や控除額等の詳細については下記リンクから確認してください。

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控除名概要
配当控除総合課税の配当所得がある場合の控除(国内企業からの配当など)
住宅ローン控除住宅ローンを利用して住宅を取得し、居住した場合の控除
寄付金税額控除政党・認定NPO法人・公益社団法人等に寄付金を支払った場合の控除
外国税額控除外国で生じた所得について、外国の所得税等が課せられていた場合の控除

申告書の作成

作業期間:1~3日
 前行程までに作成した書類や集計内容を基に、確定申告書を作成します。

作成方法(ソフト例)

 確定申告書を作成するためには、申告書作成ソフトを利用することとなります。ここでは一般的によく利用されている申告書作成ソフト(会計ソフト含む)をご紹介します。

確定申告書作成コーナー(国税庁)

 確定申告書作成コーナーとは国税庁が公開しているサイトで、Web上で申告書の作成から電子申告まで行うことが可能です。無料で利用可能で、比較的初心者でも利用しやすいサイトです。(利用している税理士も多いです。)
 ただし、会計ソフトとしての機能はないため、別途会計ソフトを導入している方が多いです。

マネーフォワードクラウド確定申告

 マネーフォワードクラウド確定申告は株式会社マネーフォワードが運営するクラウド会計ソフトです。青色決算書・収支内訳書及び確定申告書の作成が可能です。なお、電子申告機能はスマホアプリ版のみに限定されています。PCで電子申告を行う場合はe-Taxにデータを連携してから申告することとなります。

freee会計

 freee会計はフリー株式会社が運営しているクラウド会計ソフトです。青色決算書・収支内訳書及び確定申告書の作成機能があり、電子申告も可能です。売上や経費の入力から電子申告まで行うことが可能です。

やよいの青色申告

 やよいの青色申告は弥生株式会社が運営しているクラウド会計ソフトです。青色決算書・収支内訳書及び確定申告書の作成機能があり、電子申告も可能です。売上や経費の入力から電子申告まで行うことが可能です。

青色申告特別控除額は10万円・55万円・65万円の3種類があります。
一般的には65万円の控除は、「会計ソフト利用+電子申告」により適用しています。
なるべく電子申告を行い、控除額を大きくすることをお勧めします。

申告書の提出及び税金納付

作業期間:1日
 作成した確定申告書を提出(電子申告または紙提出)し、税金を納付します。

申告方法

 税務署に対して提出する書類は主に下記の書類です。

  • 青色決算書または収支内訳書(事業所得・不動産所得がある場合)
  • 確定申告書(第一表・第二表を提出。必要に応じて第三表・第四表も提出。)
  • その他添付書類

電子申告

 前述の電子申告対応ソフトを利用して電子申告を行います。マイナンバーカードまたはe-TaxのID・PWが必要となりますので事前にご準備ください。

紙の申告書提出

 作成した書類を印刷して、所轄税務署に提出することも可能です。当該税務署に訪問して窓口にて提出および郵送による提出が可能です。郵送による提出の場合は、下記リンクから郵送先を確認してください。

納付方法

 税金の納付方法は複数あります。いずれの納付方法を採用しても問題ありません。
 事前に振替納税の登録をすると納税手続きが不要(期限内申告のみ)になるためおすすめです。

  • 紙の納付書(金融機関窓口での納付)
  • 振替納税(4月中旬~下旬に自動引落)
  • ダイレクト納付
  • インターネットバンキング納付
  • クレジットカード納付
  • スマホアプリ納付(Pay払い)(30万円以下)
  • コンビニ納付(30万円以下)

申告期限・納税期限

 申告期限及び納税期限は税目ごとに異なり、それぞれ下記が期限です。

  • 所得税:毎年3月15日(土日の場合は翌月曜日)
  • 消費税:毎年3月31日(土日の場合は翌月曜日)

確定申告に不安がある場合は専門家へ

 経理知識や経験が少ない方がご自身の力のみで確定申告を行うには負担がとても大きいです。必要に応じて専門家の力を借りることをお勧めします。

  • 税務署(通年)、税務署や自治体が開催する無料相談会など
  • 地域の青色申告会や商工会議所など
  • 税理士事務所・税理士法人など

 税務署・自治体や青色申告会・商工会議所などは、ご自身で作業を進めることが前提でのご相談が主となります。確定申告作業を丸ごと任せたいというニーズがある場合は税理士にご相談をしてください。

 なお、当事務所では入出金の入力から電子申告まで、一気通貫して作業を承ることが可能です。興味がございましたら是非お気軽にお問い合わせください。

免責

 本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別具体的な税務判断は状況により異なります。最新の法令・通達等をご確認のうえ、必要に応じて税理士または税務署へご相談ください。

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